WordPressは世界シェア40%を超えるCMS(コンテンツ管理システム)として、個人ブログから企業サイトまで幅広く愛用されています(出典: W3Techs)。
しかし、その人気ゆえにサイバー犯罪者の標的となりやすく、マルウェアによる改ざん被害が後を絶ちません。2025年現在、AIを活用した自動化攻撃が進化し、従来の対策では防ぎきれないケースが増加中です。
この記事では、WordPressを改ざんするマルウェアの種類と手法を、実例を交えて詳しく解説。さらに、SEOを守りつつサイトを保護する最新対策と、改ざんを防ぐPHPスクリプトも紹介します。大切なサイトを守るために、ぜひ最後までお読みください!
WordPressを狙うマルウェアの種類
マルウェアはサイト乗っ取り、スパムリンク埋め込み、個人情報窃取など明確な目的を持ち、WordPressに深刻な影響を与えます。以下に、2025年時点で特に注意すべき5種類を紹介します。
1. バックドア型マルウェア(例: Wp-VCD)
- 概要: サイトに不正アクセス用の「裏口」を仕掛ける。Wp-VCDはテーマやプラグインに偽装し、「functions.php」に隠しコードを埋め込む。
- 影響: サーバー乗っ取りやデータ窃取。管理者気付かぬうちに外部操作される。
- 特徴: 隠蔽性が高く、駆除後も再感染リスクあり。
- 実例: 企業サイトがWp-VCDに感染し、顧客データベースが流出した事例が報告されている。
- 対策: 定期的なファイルスキャン(例: Wordfenceの無料スキャン)と、信頼できるソースからのテーマ利用が必須。
2. スパムSEOマルウェア(例: Japanese SEO Spam)
- 概要: 「バイアグラ」などのスパムリンクを埋め込み、検索順位を操作。2023年に流行したJapanese SEO Spamは日本語サイトを標的に。
- 影響: Googleからブラックリスト入りし、検索結果から排除される。
- 特徴: 隠しテキストやリンクがページ下部に埋め込まれ、気づかれにくい。
- 実例: 2023年、日本の中小企業サイトが数百のスパムリンクを埋め込まれ、Googleペナルティを受けた。
- 対策: Google Search Consoleで不自然なキーワードを監視し、早期発見を目指す。
3. フィッシング型マルウェア(例: Fake Login Page)
- 概要: 偽ログインページで認証情報を盗む。管理画面そっくりのUIで悪用される。
- 影響: アカウント乗っ取りや顧客データ漏洩。盗まれた情報が闇市場で取引されることも。
- 特徴: ソーシャルエンジニアリングと連携し、ユーザーの信頼を悪用。
- 実例: ECサイトが偽決済フォームで数百人分のクレジットカード情報を盗まれた事例が報告されている。
- 対策: 管理者向けにフィッシング教育を実施し、不審なログイン試行を監視。
4. リダイレクトマルウェア(例: Malvertising Redirect)
- 概要: 訪問者を詐欺サイトやマルウェア配布ページに転送。広告コードに仕込まれるケースが多い。
- 影響: ユーザー離脱とSEO順位低下で信頼性が失墜。
- 特徴: モバイル端末を特に狙い、ブラウザ脆弱性を利用。
- 実例: ブログサイトがアダルトサイトへ転送され、Googleインデックスから削除された事例が知られている。
- 対策: 広告スクリプトの定期点検と、モバイル向けセキュリティ強化。
5. index.phpと.htaccessを繰り返し改ざんするマルウェア(例: CryptoPHP)
- 概要: 「index.php」や「.htaccess」に悪意あるコードを埋め込み、繰り返し改ざん。CryptoPHPは暗号化されたバックドアを仕込む。
- 影響: サイト挙動が不安定化し、リダイレクトやスパム表示が発生。
- 特徴: 駆除後も再感染しやすく、サーバー全体に拡散するリスク。
- 実例: 共有サーバー内で数百のWordPressサイトが連鎖感染した事例が報告されている。
- 対策: ファイル整合性チェックとサーバーレベルのセキュリティ強化。
マルウェアがWordPressを改ざんする手法
2025年の最新トレンドを基に、マルウェアの侵入・改ざん手法を解説します。
1. 脆弱性悪用
- 手法: 古いプラグイン(例: Elementorの過去脆弱性)を突き、コードを実行。
- 実例: 古いプラグインの脆弱性により、数多くのサイトが感染した事例がある。
- 対策: プラグインとコアを常に最新版に更新し、公式通知をチェック。
2. ブルートフォース攻撃
- 手法: 弱い認証情報(例: 「admin」「password123」)を総当たりで試す。
- 実例: 短時間で膨大なログイン試行が観測された事例が知られている。
- 対策: 16文字以上の強力なパスワードと2要素認証(例: Google Authenticator)を導入。
3. ファイルインジェクション
4. ソーシャルエンジニアリング
- 手法: 「WordPress公式」を装った偽メールでマルウェアをダウンロードさせる。
- 実例: 「緊急アップデート」と偽るフィッシングメールが拡散した事例が報告されている。
- 対策: 不審なリンクを避け、公式サイトで情報を確認。
SEOを守るマルウェア対策
マルウェアはSEOに悪影響を及ぼし、検索順位低下やインデックス削除を引き起こします。以下に2025年最新の対策をまとめました。
これらはSEO維持とユーザー信頼の両立に貢献します(出典: Google Search Central)。
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