600+件の相談から振り返る、WordPressトラブル対応の実績と学び
ココナラでの取引が600件を超えました。件数そのものより、どんな相談が多かったのかを数えたほうが、これから依頼する方の役に立つと思います。数字と、その読み方をまとめます。
2020年5月から2026年8月までに、ココナラでの取引は累計600+件になりました(2026年9月時点)。
購入いただいた方は、のべ約450人です。
この記事では、その内訳を数えたうえで、何が多く相談されているのか、評価から何を学んだのかを整理します。
実績の紹介というより、これから依頼する方が判断に使える材料として書きます。
- 600+件の取引が、どんなテーマに分かれているのか
- 「何を頼めばいいか決まっていない」状態で始まる相談が、どれくらいあるのか
- 評価500件超のうち、星5未満の25件から何を変えたのか
- 良い評価に共通していた、見積もりと日程の扱い方
数字で見る、6年分の相談
まず全体像です。件数は累計で、期間は2020年5月から2026年8月までです。
評価が付かずに終わる取引もあるため、評価の件数は取引の件数より少なくなります。
言い換えると、評価は全体の一部の声です。星が並んでいても、何も言わずに離れた方がいる可能性は残ります。
相談の多いテーマ
個別の件名が付いた375件を、件名のキーワードで機械的に分類しました。1件は1つのテーマにだけ入れています。
上位に並ぶのは、止まってから相談される内容です。復旧、表示の崩れ、サーバーエラー、改ざん。
一方で、セキュリティ対策や高速化のような「止まる前」の相談は少数でした。
順番としては自然ですが、止まってからだと選べる手段が減ります。
テーマごとに、最初に見ているところ
相談の多いテーマについて、初動で何を見ているかを並べます。依頼する前の目安にもなると思います。
| テーマ | 最初に見るところ | 関連する記事 |
|---|---|---|
| 復旧全般 | エラー表示を有効にして、どの処理で止まっているか | WP-CLIでの現状調査 |
| 表示・デザインの崩れ | テーマの更新履歴と、追加した機能の有無 | — |
| サーバーエラー(500 / 503) | サーバー側の制限か、サイト側の処理かの切り分け | エラーログ解析 |
| 改ざん・不正アクセス | コアファイルの破損・改ざんと、変更された時刻 | コアファイルの確認/改ざん対策 |
| ログイン・管理画面 | URL設定とDB接続、ユーザーの権限 | URL設定とDB接続の確認 |
| 更新・PHP・テーマ | プラグインとテーマの状態、PHPのバージョン | プラグイン・テーマの確認 |
どれも、状態を壊さずに確認できる範囲です。
依頼する前にご自身で確認される場合も、設定を書き換える前に記録を残すことだけ守っていただければ、切り分けはそのまま引き継げます。
6年ぶんの相談から見える、壊れ方の傾向
件名の分類とは別に、壊れ方そのものを並べると、だいたい4つに分かれます。

このうち、依頼する側で防ぎやすいのは1つ目です。
更新の前にバックアップを取り、戻し方を確認しておくだけで、最悪の事態はかなり減ります。
逆に、3つ目は個人の注意では防ぎきれません。仕組みの側で対処する領域です。
最後に、この6年で依頼のされ方そのものが変わってきた話をします。単発の復旧だけではなくなりました。
「何を頼めばいいか決まっていない」相談が、4割
分類できなかった253件は、出品サービス名のまま購入されたものです。件名が付いていないため、内容までは分かりません。
見方を変えると、全体の4割は「これを直してほしい」と言語化される前に始まっているということです。

これは、依頼する側の準備不足ではありません。症状を正しい言葉にするには、ある程度の知識が要ります。
だからサイト側でも、「専門用語が分からなくても相談できます」「分かる範囲で大丈夫です」とご案内しています。
相談の入口で、症状・発生した日時・直前に行った操作の3つが分かれば、切り分けは始められます。
相談の入口を、症状から選べるようにした
この数字を踏まえて、入口の作り方も変えました。サービス名で選ばせるのではなく、困っていることから選べる形です。
当サイトでは、復旧サービス、緊急復旧、月額保守、引き継ぎ診断を、それぞれの状況に合わせて分けています。
どれに当てはまるか分からない場合も、状況から整理するところから始められます。
ここからは、評価の中身です。星5未満の25件が、いまの進め方をほとんど決めています。
相談が少ないテーマほど、効きは大きい
件数の下のほうに並ぶのは、セキュリティ対策や高速化、解析といったテーマです。
少ないのは、困ってから相談するという順番になるからだと思います。止まっていないものは、後回しになります。
ただ、上位のテーマの多くは、下位の対策で減らせる種類のものでした。
| あとから相談が多いもの | 先にやっておくと減るもの |
|---|---|
| 改ざん・不正アクセスの復旧 | 更新の運用、管理者アカウントの整理、バックアップの保存先の確認 |
| 更新後の不具合 | バックアップと、戻し方の確認。更新の順番を決めておく |
| 原因不明のエラー | ログの保存期間の確認。構成(バージョン・プラグイン一覧)の記録 |
| 引き継ぎ時の混乱 | 契約先・管理情報・担当範囲を1枚にまとめておく |
右の列は、どれも時間はかかりません。
けれども、止まってから同じことをやろうとすると、ログが消えていたり、管理情報が分からなかったりします。
この差が、復旧にかかる時間の差になります。備えの具体例は改ざん対策のガイドやコアファイルの確認方法にまとめています。
「壊れていないもの」への相談は、後回しになりやすい
保守の相談をいただくのは、たいてい一度止まったあとです。
当サイトでも、まずスポットで現状を切り分け、復旧してから月額保守へ移る流れを案内しています。
順番としては自然ですが、最初から運用を決めておけば、そもそも止まる回数が減ります。
星5未満の25件から、変えたこと
件数としては全体の5%未満です。ただ、書かれていた内容は具体的で、同じ場所でのつまずきが繰り返されていました。
その指摘から、4本の記事を書いています。
| いただいた指摘 | 自分側の課題 | 変えたこと | 詳しくは |
|---|---|---|---|
| 本当に解決したかったことが、解決しきれなかった | 到達点を決めずに着手していた | 着手前に「今回のゴール」を文章で残す | 記事を読む |
| 説明が伝わらなかった | 自分が理解している順序で話していた | 結論を先に言い、画面の言葉に翻訳する | 記事を読む |
| 状況をもっと早く知りたかった | 難航時ほど連絡が減っていた | 途中報告を3行の決めごとにする | 記事を読む |
| さらに上を期待している(星4) | 提案の深さが相手に合っていなかった | 相手に応じて提案の層を変える | 記事を読む |
4つとも、技術的な失敗ではありません。進め方のずれです。
裏を返せば、手順を決めれば減らせる種類のつまずきでした。
良い評価に共通していたこと
高い評価をいただいたやり取りにも、共通点がありました。
- 数字の根拠が示されていて、判断しやすかった
- 含まれる作業と含まれない作業が分かれていた
- 追加になる条件が、先に書かれていた
- 希望に合わせて期日を調整できた
- 難しい場合は、その理由と代わりの案が示された
- 進み方が見えていた
どちらも、作業の巧拙ではありません。決める材料が揃っていたかという話です。
見積もりの根拠を書く、日程を先に相談する。この2つは、いまも毎回やっています。
同じ方から、2回目の相談が来るとき
取引は600+件、購入いただいた方はのべ約450人です。
つまり、複数回ご依頼いただいているケースがあります。
2回目以降で変わるのは、初動の速さです。
- 前回の報告が残っていれば、「前回と同じ箇所か」をすぐ確認できる
- サイトの構成(バージョン・プラグイン・サーバー)を把握している
- 連絡の取り方や、判断の癖がお互いに分かっている
逆に言えば、初めての相談で時間がかかるのは、この3つを揃えるためです。
だから初回は、症状の確認だけでなく構成の記録も一緒に残すようにしています。
依頼の形が、変わってきた
始めた頃は、止まったサイトを直す単発の依頼がほとんどでした。
いまは、直したあとの運用まで含めた相談が増えています。
- 復旧のあとに、月額の保守へ移る:同じことを繰り返さないための運用
- 担当者が不在のサイトを引き継ぐ:現状の診断から始める
- 制作会社・代理店からの相談:自社では対応しきれない部分だけを任せる
この変化に合わせて、サービスの分け方も変えました。原因の切り分け、緊急対応、月額保守、引き継ぎ診断を、それぞれ別の入口にしています。
「全部お任せ」より、どこまでを任せるかを選べる形のほうが、結果として続けやすいと感じています。
6年のあいだに、WordPress側も変わった
相談の内容は、WordPress自体の変化にも影響を受けています。
| 変化 | 相談への影響 |
|---|---|
| 自動更新の普及 | 更新のタイミングを把握していないまま、症状だけが出るケースが増えた |
| ブロックエディタへの移行 | 見た目の崩れが、テーマ側かエディタ側かの切り分けを要するようになった |
| PHPのバージョン更新 | サーバー側の更新をきっかけに、古いプラグインが動かなくなる事例 |
| 常時SSLの一般化 | URL・リダイレクト・証明書まわりの設定ずれ |
どれも「誰かのミス」ではなく、環境の変化に運用が追いついていない状態です。
当サイトのWordPress俯瞰講座やWP-CLIの記事では、こうした変化を前提に、自分で確認できる範囲をまとめています。
直近およそ11か月の評価と、これからの課題
2026年9月時点で、直近およそ11か月にいただいた評価は、すべて星5です。
手順を変えた効果はあると考えていますが、それだけが理由とは言い切れません。

件数が落ち着いていた時期でもあり、1件あたりに使える時間が増えていた可能性もあります。
いま課題だと感じているのは、次の2点です。
- 止まる前の相談が少ない:セキュリティ対策や更新の運用は、止まってからでは選択肢が減ります
- 評価に出ない声が拾えていない:何も書かずに終えた方の理由は、いまの方法では分かりません
依頼を検討している方へ ― この数字の使い方
外注先を選ぶとき、星の数だけを見ると判断を誤ることがあります。
| 見るところ | 分かること |
|---|---|
| 件数(母数) | 星5が10件と500件では、同じ評価でも意味が違う |
| 星5未満の本文 | 技術的な失敗か、進め方のずれか。後者は手順で直る |
| 直近の傾向 | 古い指摘が解消されているか、いまも続いているか |
| 相談の多いテーマ | 自分の症状と近い領域の経験があるか |
当サイトの場合、相談が多いのは復旧・表示の修正・サーバーエラー・改ざんです。
制作の相談もいただきますが、割合としては保守と復旧が中心です。
価格だけで比べると、範囲の違いが見えない
金額は比べやすい一方で、その金額に何が含まれるかはサービスごとに違います。
当サイトでは、原因の切り分けの料金と、復旧作業の料金を分けています。
比べるときは、同じ作業範囲で比べているかを先に確認してください。
よくある質問(FAQ)― 実績と依頼について
まとめ
- 2020年5月からの累計で、取引は600+件、購入いただいた方はのべ約450人
- 相談が多いのは復旧・表示の修正・サーバーエラー・改ざん。止まってからの相談が中心
- 全体の約4割は、症状が言語化される前に始まっている
- 評価は500件超。星5未満の25件は、いずれも進め方のずれで、手順に落として対応した
- 良い評価に共通していたのは、見積もりの根拠と日程の調整
件数は、それ自体が品質を示すものではありません。
ただ、何が多く相談され、何でつまずいたのかを数えておくと、次の相談の初動が速くなります。
本記事の取引件数と評価は、ココナラの取引データおよび評価一覧にもとづく 2026 年 9 月時点の数値です。対応の範囲・料金・受付時間は、各サービスページの記載によります。






